「中学生からバドミントンを始めても遅いのでは」「小学生から続けている経験者には追いつけないのでは」と不安に感じている人もいるかもしれません。
確かに、小学生から競技を続けている選手には経験の差がありますが、中学校の部活動や地域クラブから初めてバドミントンを始める人もいるため、中学生になった時点で遅すぎると決めつける必要はありません。
中学から始める初心者に大切なのは、経験者とすぐに同じプレーをしようとすることではなく、グリップ、構え、打点、フットワークなどの基本を最初に丁寧に身につけることです。
入部直後にスマッシュの速さだけを追うよりも、シャトルを安定して返せる土台を作った方が、その後にクリアやドロップ、スマッシュなどを覚えるときにも上達しやすくなります。
この記事では、中学生からバドミントンを始めても遅くないのかを整理しながら、初心者が経験者との差を少しずつ縮めるために、最初に何を練習すればよいのかを解説します。
中学生からバドミントンを始めても遅くない?
結論からいうと、中学校からバドミントンを始めること自体は遅すぎるわけではありません。
競技レベルや将来の目標によって必要な練習量は変わりますが、中学の部活動や地域クラブから基本を覚え、試合へ出られるようになることは十分に目指せます。
小学生から経験している選手との差があることは事実ですが、その差を見て「今からでは無理」と考えるより、自分がこれから身につけるべき技術を整理することの方が重要です。
初心者の時期は上達できる部分が多いため、握り方や構えを直すだけでもシャトルの当たり方が変わり、フットワークを覚えることで以前は届かなかった球へ入れるようになることがあります。
経験者との差を気にしすぎなくていい
中学校のバドミントン部に入ると、小学生のクラブなどで経験してきた選手と一緒に練習することがあります。
最初はラリーの長さ、ショットの速さ、フットワークなどに大きな差を感じるかもしれませんが、経験年数が違う以上、入部直後に同じレベルでできないのは不自然なことではありません。
初心者が最初に見るべきなのは、経験者に何点取れるかではなく、先週よりシャトルへ当たるようになったか、クリアが少し遠くへ飛ぶようになったか、打った後に戻れるようになったかという自分自身の変化です。
比較する基準を「経験者との差」から「以前の自分との差」へ変えると、必要な練習も具体的に考えやすくなります。
中学生初心者が最初に身につけたい5つの基本
中学から始める場合は、最初から多くのショットを覚えるよりも、今後ほぼすべてのプレーに使う基本を優先してください。
特に次の5つは、クリアやスマッシュなど個別のショットを練習するときにも必要になるため、入部直後から繰り返し確認したいポイントです。
- ラケットの正しい握り方
- 基本の構え
- シャトルを安定してとらえる打点
- 前後左右へ動くフットワーク
- フォアハンドとバックハンドの使い分け
この5つを完全にできるまで次へ進んではいけないわけではありませんが、うまく打てなくなったときに戻って確認できる基本として覚えておくことが大切です。
初心者が最初に覚える内容をまとめて確認したい場合は、こちらの記事から順番に進められます。
まずはラケットの握り方を覚える
中学生初心者が最初に覚えたいのが、ラケットを無理なく操作できる握り方です。
遊びでバドミントンをした経験がある人ほど、ラケット面を正面へ向けたまま強く握る癖がついていることがありますが、その持ち方のままではフォアハンドとバックハンドの切り替えが難しくなる場合があります。
最初はシャトルを遠くへ飛ばすことより、ラケットを軽く持ち、指を使いながら面の向きを変えられるように練習してください。
グリップが安定すると、その後にクリア、ドライブ、ヘアピン、サーブなどを練習するときにもラケットを扱いやすくなります。
シャトルに当てることを最初の目標にする
入部直後は、経験者がスマッシュやクリアを打っているのを見ると、自分も早く強いショットを打ちたくなるかもしれません。
しかし、シャトルへ安定して当てられない段階では、強く振るほど打点やタイミングがずれやすくなるため、まずはラケット面で正確にとらえることを優先します。
最初は近い距離から手投げしてもらったシャトルを打ったり、ラケットでシャトルを真上へ打ち上げたりするだけでも練習になります。
「何メートル飛んだか」より、「何回連続で中央付近に当てられたか」を目標にすると、初心者でも上達を確認しやすくなります。
何度練習しても空振りやフレームショットが多い場合は、スイングだけではなく距離や打点を確認してみてください。
フットワークは早い段階から練習する
バドミントンではラケットを上手く振るだけではなく、シャトルが飛んでくる場所まで移動し、自分が打ちやすい位置を作る必要があります。
そのため、中学生初心者もショット練習だけを続けるのではなく、前後左右へ動いて元の位置へ戻るフットワークを早い段階から練習しておくことが大切です。
最初はコート全面を速く動く必要はなく、中央から一方向へ移動し、ラケットを振ってから中央へ戻る動作を繰り返せば十分です。
移動の形が安定してきたら、前後、左右、斜め方向へ少しずつ範囲を広げることで、実際のラリーにつながる動きを覚えられます。
→ バドミントンのフットワーク完全ガイド|基本の動き方と練習方法
中学生初心者が最初に覚えたいショット
シャトルへ当たるようになってきたら、試合で使う基本ショットを一つずつ覚えていきます。
初心者の段階ですべてを高いレベルまで仕上げる必要はなく、まずは相手コートへ返すために使いやすいショットから練習してください。
- クリア
- ドロップ
- ヘアピン
- ドライブ
- ロブ
- サーブ
- スマッシュ
特に最初は、クリアで奥へ返す、ヘアピンやロブで前後を使う、サーブを安定して入れるといった基本を覚えると、初心者同士でもラリーやゲームを成立させやすくなります。
スマッシュも重要なショットですが、強く打つことだけに偏らず、ほかのショットと並行して練習することが大切です。
→ バドミントンの基本ショット一覧|初心者が覚えたい打ち方を解説
中学1年生の最初はスマッシュよりクリアを優先する
初心者が早く覚えたくなるショットの一つがスマッシュですが、中学から始めたばかりなら、最初はクリアを安定させる練習を優先する方法があります。
相手コートの奥へシャトルを返せるようになると、自分が苦しい場面でもラリーを続けやすくなり、オーバーヘッドストロークの基本フォームを覚える練習にもつながります。
クリアがうまく飛ばないときに、腕力だけで遠くへ飛ばそうとするとフォームが崩れやすいため、グリップ、打点、身体の使い方を一つずつ確認してください。
その基本が安定してくると、同じオーバーヘッド動作を使うドロップやスマッシュへも発展させやすくなります。
サーブを早めに安定させる
部活動でゲーム練習が始まると、どれだけラリー中のショットが上手くても、自分のサーブを入れられなければ試合を始めることができません。
そのため、中学生初心者はクリアやフットワークと並行して、決められたサービスコートへサーブを安定して入れる練習も早い段階から取り入れましょう。
最初は強さやコースを細かく狙う必要はなく、同じフォームから繰り返しサービスコートへ入れられることを目標にします。
安定してきたらショートサーブやロングサーブなど種類を増やし、試合で使える形へ少しずつ発展させてください。
→ バドミントンのサーブ完全ガイド|種類・打ち方・コツを解説
部活では基礎練習を軽く考えない
部活動では、素振り、フットワーク、基礎打ち、ノックなど同じような練習を繰り返すことがあります。
ゲームの方が楽しく感じるかもしれませんが、初心者のうちは同じ基本動作を繰り返すことで、毎回違っていた打点やラケット面を少しずつ安定させることができます。
「今日は何本打ったか」だけで終わらず、グリップを強く握っていなかったか、打った後に中央へ戻れたか、同じ打点で打てたかなど、自分なりの確認項目を一つ決めて練習してください。
同じメニューでも確認するポイントを持つことで、ただ回数をこなす練習から、自分の課題を直す練習へ変えられます。
中学生初心者におすすめの練習順序
中学校から始める場合は、練習できる技術を一気に増やすより、基礎から少しずつ実戦へつなげていく方が迷いにくくなります。
特に最初の時期は、次のような順番を目安にすると、ラケット操作とフットワークを組み合わせながら覚えやすくなります。
- グリップと構えを覚える
- シャトルを安定してラケットへ当てる
- フォアハンドとバックハンドを練習する
- 基本のフットワークを覚える
- クリアなどの基本ショットを練習する
- サーブを安定させる
- 短いラリーを続ける
- ゲーム形式で使ってみる
練習環境によって実際の順序は変わりますが、「打てないのに難しいショットだけ増やす」状態を避けることが重要です。
初心者向けの具体的な練習メニューはこちらの記事で詳しく紹介しています。
→ バドミントン初心者の練習メニュー|最初にやるべき基礎練習
家でもできる練習を少し取り入れる
部活動の時間だけでは練習量が足りないと感じても、自宅で強くシャトルを打つ必要はありません。
ラケットを振れる安全なスペースがあれば、グリップの切り替えや軽い素振り、フットワークの動きを確認するだけでも、体育館で教わった基本を復習できます。
特に初心者は、一度教わったフォームを次の練習まで忘れてしまうことがあるため、短時間でも動きを思い出す習慣を作ると練習へ入りやすくなります。
ただし、狭い室内でラケットを大きく振ったり、周囲に人や壊れやすい物がある場所で練習したりすることは避け、安全にできる範囲だけで行ってください。
上達したいなら毎回一つだけ課題を決める
中学生初心者は覚えることが多いため、グリップ、フォーム、足、ショット、サーブを全部同時に直そうとすると、何を意識すればよいのか分からなくなりやすいです。
その日の練習では「今日は打った後に中央へ戻る」「今日はクリアの打点を前にする」といったように、一つの課題を決めて取り組む方が変化を確認しやすくなります。
練習後にその課題ができたかを振り返り、次回も続けるのか、別の課題へ移るのかを決めるだけでも練習の質は変わります。
初心者によくある失敗を先に知っておくと、自分の課題も見つけやすくなります。
中学から始めて試合で勝つには何が必要?
試合で勝つためにはスマッシュの速さだけではなく、サーブを安定して入れる、簡単なミスを減らす、相手コートへ何度も返すといった基本的なプレーが重要になります。
中学生初心者は、最初から強い経験者を倒すことだけを目標にするより、まず初心者同士の試合でラリーを成立させ、自分のミスで簡単に失点しない状態を目指すと成長を確認しやすくなります。
ラリーが続くようになったら、相手を前後へ動かす、空いている場所へ返す、甘く返ってきたシャトルを攻撃するといった考え方を少しずつ覚えていきます。
基本技術から試合で勝つ段階までの流れを整理したい場合は、上達ロードマップを参考にしてください。
→ バドミントンが上手くなるまでのロードマップ|初心者から試合で勝つまで
部活に入る前に道具を全部買う必要はない
中学校のバドミントン部へ入る予定なら、入部前にラケット、シューズ、ウェア、バッグなどをすべて自分の判断でそろえる必要はありません。
学校によって必要な用品や指定されるウェア、購入方法が異なる場合があるため、最初に顧問の先生や部活動の案内を確認してから購入した方が無駄を減らせます。
特にラケットやシューズは種類が多いため、「上級者が使っているから」という理由だけで選ばず、初心者でも扱いやすいものを確認してください。
入部前に何を準備すればよいかはこちらの記事で詳しく整理しています。
→ バドミントン部に入る前に準備するもの|中学生・高校生向け
周りより上達が遅いと感じたときはどうする?
同じ時期に入部した初心者でも、運動経験や練習時間によって上達する速度には差が出るため、周囲が先にラリーやゲームをできるようになることがあります。
そのときに練習量だけを急に増やすのではなく、自分がどこでつまずいているのかを確認することが重要です。
シャトルに当たらないなら距離や打点、飛距離が出ないならフォームや力み、次の球に追いつけないなら構えやフットワークというように、症状から原因を一つずつ分けて考えてください。
苦手な部分を具体的にできれば、「もっと頑張る」ではなく「何を練習するか」に変えられます。
中学生から始めるときによくある質問
中学1年生から始めても試合に出られますか?
試合に出られる時期は学校やチームの人数、選手選考、練習状況などによって異なるため、一概に何か月後とは決められません。
まずはサーブを入れ、基本ショットでラリーを続け、ルールを理解することを目標にし、その後は顧問や指導者の方針に沿って試合出場を目指してください。
中学2年生から始めるのは遅いですか?
中学2年生からでも、趣味として楽しんだり、部活動や地域クラブで基本を身につけたりすることはできます。
中学1年生から始めた人との差を一気に埋めようとせず、残された期間でグリップ、フットワーク、基本ショット、サーブなど優先順位の高い技術から身につけることが大切です。
運動が苦手でもバドミントン部に入れますか?
入部条件は学校ごとに異なりますが、技術面では最初からシャトルを上手く打てなくても、基本を繰り返し練習するところから始められます。
運動経験が少ない場合は、経験者と同じスピードを求めるより、正しい動きを覚えながら少しずつ練習量を増やしてください。
経験者に追いつくには毎日練習した方がいいですか?
練習回数を増やせば必ず早く追いつけるわけではなく、疲れた状態でフォームを崩しながら反復しても効率が下がることがあります。
部活動の練習を大切にしながら、必要であれば短時間の素振りやフットワークを追加し、一回ごとの練習で何を改善するかを明確にしてください。
まとめ|中学生からでも基本を積み重ねれば上達できる
中学校からバドミントンを始める場合、小学生から続けている経験者との差を感じることはありますが、それだけで「今からでは遅い」と考える必要はありません。
まずはラケットの握り方、構え、打点、フットワーク、基本ショット、サーブを順番に身につけ、以前の自分より何ができるようになったかを確認しながら練習してください。
特に初心者の時期は、スマッシュの速さや試合の勝敗だけを追うより、シャトルへ安定して当てる、打った後に戻る、サーブを入れるといった基本を一つずつ安定させることが、その後の上達につながります。
周囲と比較して焦るのではなく、自分の課題を一つ決めて繰り返し改善していきましょう。
バドミントンを始めるところから道具、練習、基本技術までまとめて確認したい場合は、初心者向けの総合ガイドも参考にしてください。

